学校情報
学長メッセージ
偶然と必然 ～充実した2年間を共に～
学長 田中 厚一
飛行機で十勝に戻ってくる。着陸態勢に入る頃、安堵の気持ちで一杯になる。「やっと、着いた・・・」。ここはもう私の故郷なのだ。至福の一瞬である。
生まれは北海道・稚内市。以降、父親の仕事の関係で北見、釧路、札幌、そして夕張と。転校生の悲哀を常に感じていた子供の頃だった。
そんな私が十勝に住み着いて、３０年を優に超した。人生の半分以上を、ここ十勝の地で暮らし、結婚もし、子供達も生粋の十勝っ子である。〈豚丼〉と〈カレー〉をこよなく愛す大人に家族それぞれが成長したのだ。
偶然だった。十勝に住み着いたのは、本当にたまたまだったのだ。そんな巡り合わせに私たちの人生は左右されている。〈あの時、もしも・・・だったら〉。そう考えてみると面白いけれど、やっぱりこれしかなかったのだ、と今になってみれば確信をもってそう思える。
出会いは偶然なのだ。しかし、どうやらそこには何らかの理由が伴っているようだ。例えば、「何故私たちは生まれてきたのか」と問うてみる。そこにはやはり自分の存在理由が必ず在って、私たちはこの世にいる。無駄な〈いのち〉など、どこにもない。「自分がこの場所を選び、覚悟を持って生きていこうと考えた時、おそらく自分のするべき仕事はその時すでに定まっていたのだ」。そう考えるしかない。それが３０余年にわたり、この地で過ごしてきた私のささやかな結論である。そして、一生を振り返った時に、しっかり頑張れたと胸をはって静かに語れる人生こそが、最高の幸せだと思うのだ。
受験生の皆さんは今まさに一回限りの人生の分岐点に立っている。どこへ向かおうともどちらへ走ろうとも、自分が一生懸命に考え、覚悟を持って決めたことなら、結果は必ずついてくる。そう思って、悩み苦しもう。
———————————————————————————————-
帯広大谷短期大学は皆さんの掛け替えの無い人生に深く関わり、これでよかったとしみじみ思えるような、そんな２年間を共に築こうと願っています。皆さんの人生にひととき付き合うことができる喜びに私たちは感謝しつつ、一緒に学んでいける〈必然〉に喜びを感じたいと思います。
是非、充実した２年間を私たちと過ごしませんか!!
